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第27話 再会は、言葉より先に

Author: marimo
last update publish date: 2026-06-22 20:41:11

制作発表会の控室は、独特の緊張に満ちていた。

 スチールカメラの準備音、スタッフの小声、資料をめくる音。

 ひかるは姿勢を正し、深く息を吸う。

(……藤崎さんに、会うんだ)

 名前を思い浮かべただけで、胸の奥がきゅっと縮んだ。

 最後に顔を合わせたのは、七年前。

 うつ病を抱えながら、それでも「仕事だから」と現場に立っていた頃。

 笑顔を貼り付け、限界を悟られないよう必死だった時代。

 藤崎 優は、その異変に、いち早く気づいた一人だった。

 撮影中、ひかるの集中が切れかけた瞬間。

 無理に演技を続けようとしたとき。

 彼は、さりげなく立ち位置を変え、カメラを遮り、時間を作ってくれた。

 そして――忘れられない場面がある。

 スタッフが、苛立ちを隠さず、ひかるを強い口調で叱責したとき。

「ひかるはやってるだろう!!」

 現場に響いた、藤崎 優の声。

 怒鳴り声ではない。

 だが、誰も逆らえない“芯”のある声だった。

 あのとき、ひかるは、守られたことよりも、

 「ちゃんと見てくれている人がいる」ことに、救われた。

 ――それなのに。

 ひかるは、何も言わずに消えた。

 誰にも説明せず、
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